Unifinity Wizard でアプリを作成した際、設計書も同時に生成されます。
この設計書を活用し、カスタマイズの方針を記載する、カスタマイズ後のアプリの設計書として管理するといった運用が可能です。
今回は設計書のカスタマイズ例について紹介します。
Unifinity Wizard の設計書については【Unifinity Wizard】設計書の説明と使用方法 をご覧ください。
1.設計書を更新する
1.1.更新する内容
以下に、設計書を構成しているシートごとに記載する内容を整理することでアプリの構成、カスタマイズの方針が検討しやすくなります。
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アプリの全体像
- プロジェクト情報:アプリ作成の経緯となった課題や、アプリを使用することで解決したい課題、ゴールを記載します。
- システム構成:アプリと連携を行うサーバー、関連するシステムを記載します。
- 画面一覧:アプリを構成する画面の一覧を遷移図で記載します。
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テーブル一覧:アプリと通信を行うデータベース、テーブルの情報を記載します。
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画面詳細
- 一覧画面:アプリで使用する「一覧画面」の機能を記載します。
- 詳細画面:アプリで使用する「詳細画面」の機能を記載します。
- 入力画面1:アプリで使用する「基本情報入力画面」の機能を記載します。
- 入力画面2:アプリで使用する「現場情報入力画面」の機能を記載します。
- 出力画面1:アプリで使用する「基本情報入力確認画面」の機能を記載します。
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出力画面2:アプリで使用する「現場情報入力確認画面」の機能を記載します。
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データ詳細
- トランザクションデータ(基本データ):アプリ、および関連システムが使用する基本情報のトランザクションデータを記載します。
- トランザクションデータ(現場データ):アプリ、および関連システムが使用する現場情報のトランザクションデータを記載します。
- アプリ生成情報:Unifinity Studio でカスタマイズしたアプリの生成情報を作成することはできませんので、カスタマイズ後は使用しません。
1.2.設計書更新の流れ
Unifinity Wizard で生成した設計書はカスタマイズの状況に沿ってアップデートしていくことで管理がしやすくなります。
- Unifinity Wizard でアプリを作成する
- アプリ作成の目的、ゴールを記載する
- 作成したアプリを確認し、カスタマイズしたい箇所を記載する
- 連携するシステム、データベースの情報を記載する
- Unifinity Studio でアプリをカスタマイズする
- カスタマイズしたアプリの内容を設計書に反映する
2.設計書の更新例
2.1.アプリのカスタマイズ方針を記載する
Unifinity Wizard で生成した設計書に対してカスタマイズの方針を記載した例を以下に掲載します。
「どの画面にどのような機能を追加したいのか」といった要望を明らかにし、アプリの作成者と利用者間の認識に齟齬が無いようにすることが目的ですので、本記事の例では該当の箇所にフキダシを追加することでカスタマイズの内容を確認できるようにしています。
設計書にカスタマイズの内容や要望を記載するだけでなく、Unifinity Wizard で生成したアプリの画面イメージを対象のシートに貼り付けることでカスタマイズの内容がより明確になりますので、アプリの運用に関係する人数の規模やコミュニケーションの環境によってご検討ください。
プロジェクト情報
システム構成
画面一覧
テーブル一覧
一覧画面
詳細画面
入力画面1
入力画面2
出力画面1
出力画面2
トランザクションデータ(基本データ)
トランザクションデータ(現場データ)
【参考】Unifinity Wizard で作成したアプリの画面を貼り付けた例
2.2.アプリをカスタマイズする
カスタマイズの方針が出来上がったら、実際に Unifinity Studio を使用してアプリをカスタマイズしていきます。
要望に沿って行ったカスタマイズが機能に該当するのであれば「機能」「仕様」として付記し、ボタンの大きさや見た目に関する要望は「その他」にどのように対応したのかを残しておくと他の人が設計書を見た際の参考として役に立てられます。
補足:
Unifinity Studio で編集を行ったアプリはプロジェクトファイル(ufp)として保存されるため、Unifinity Wizard で作成したアプリとは保存先が異なります。
Unifinity Studio で編集を行ったアプリは Unifinity Wizard で開くことはできませんのでご注意ください。
アプリのカスタマイズ作業を外部に委託する場合は、更新した設計書を発注先に対する依頼書として使用することもできます。その場合は営業担当者と確認し、必要な情報を適宜追加してください。
2.3.カスタマイズした内容を反映する
カスタマイズした内容を設計書に記載します。
要望として記載された内容は消さずに色を変えるなどして残しておくことで対応状況を可視化することができます。
【参考】カスタマイズした画面、機能を反映させた例
他の画面やシステム構成も実際の状態を設計書に反映させて完了です。
その他、動作の確認やテスト状況なども設計書に反映させることで、アプリに関する資料を一元化できます。